前回、食事による血液の汚れる原因をご紹介。
食事だけでなく、さまざまな病気のもととなる「血液が汚れる」原因をご紹介していきます。
人それぞれ体質や生活習慣がありますから、絶対的なものではなく参考にしていただけたらと思います。
陰性食品や水分の取り過ぎ、間違った入浴法、運動不足などは体を冷やします。
冷えると代謝が悪くなり、糖や脂肪、たんぱく質などが不完全燃焼を起こして燃えかす(中間代謝産物)が増え、血液を汚し、瘀血(おけつ:血液が汚れている)をひきおこします。
■水分の取りすぎ■
「水分をたくさんとると新陳代謝がよくなる」という説がありますが、実際は逆です。
ミネラルウォーターや清涼飲料水、緑茶、コーヒー、ビールなどの水分を取り過ぎると体が冷え、体内の各臓器の働きが低下します。
その結果、摂取した栄養分が十分に燃焼せず、血液が汚れることがあります。
また、水分の取り過ぎは腎臓や大腸、皮膚、肺など、老廃物の排泄臓器に負担をかけるため、各臓器の働きがにぶってしだいに排出すべき水分量が減り、体内に少しずつ水分がたまって水太りを起こす原因にもなります。
■シャワーですませる■
じっくり湯船につからずにシャワーだけで済ませてしまうと、体がどんどん冷えて行きます。
湯船に浸かることで静水圧(水の重さ)で全身が圧迫されるため、全身の血行が促進され、冷えが解消されていきます。
■陰性食品の食べ過ぎ■
漢方医学では「体を冷やす陰性食品」「体を温める陽性食品」「そちらでもない間性食品」の3つに分類します。
生野菜サラダやフルーツを好んで食べる人はほぼ、陰性体質です。
陰性体質の人は体温が低く体が冷えているため、結構不順や瘀血に悩まされることが多いのです。
☑️陰性食品-
(白くて柔らかく、ふわーっとしたもの。ケーキやお饅頭、葉菜類、南米の果物が該当します。)
☑️陽性食品-
(赤くて黒くて硬いもの。梅干しやチーズ、根菜類などが該当します。)
☑️間性食品-(黄色いもの。玄米や黒パン、大豆、サツマイモなどをさします。)
■運動不足■
人間の体温の40%以上は筋肉で作られますが、体を動かさないでいると、体温が下がって体が冷え、食べたものをきちんと燃焼できなくまり、血が汚れていきます。
■ストレス■
人間の体に肉体的、精神的負荷(ストレス)がかかると、それに対抗するために副腎髄質からアドレナリン、副腎皮質からはコーチゾールが分泌されます。
アドレナリンは血管を縮めて血行を悪くすると同時に、血液中のコレステロールや中性脂肪を増加させて血液を汚します。
また血栓を作るフィブリノーゲンも増やすため、脳血栓や心筋梗塞の誘因となります。
コーチゾールは白血球の中のリンパ球を溶解して免疫力を低下させます。
「病気は気から」といいますが、怒りや悲しみ、不安、疲労、寝不足などが続くと、人は本当に病気にかかってしまうのです。
「歌を歌う」「落語を聞いて笑う」など好きな事に熱中してストレスを解消しましょう。
■薬の飲み過ぎ■
ほとんどの化学薬品は体を冷やします。
(甲状腺ホルモン剤は例外)例えば痛みには鎮痛剤を処方しますが「鎮痛解熱剤」といわれるように体を冷やす作用があります。
人によっては、薬を飲むと薬疹(じんましんや湿疹)や嘔吐などの副作用が出る事があります。
これらはみな、薬で体が冷えるからです。
余分な水分を体外へ排出し、体を温めようとする反応なのです。
高血圧や肝臓病、高脂血症などで化学薬品を長期服用していると、一時的にはよくなってもやがて体が冷え、血行が悪くなり、それがさまざまな病気の下地を作る恐れがあります。
薬に頼ろうとするより、根本的に体質を改善する事が大切です。
■陰性食品や水分の取り過ぎは、体を冷やし、瘀血に拍車をかける。
健康的な人間の平均体温は36.5度と言われていますが、現代人でそれだけの体温を保っている人は多くはありません。
実際に測ってみるとほとんどが35度台、ひどい場合は35度にも達しないこともありまあす。
「冷えは万病を呼ぶ」という言葉がありますが、体が冷えるとたいないのあらゆる代謝反応が抑制されるため、不燃物(中間代謝産物)が残留し、血液が汚れます。
代謝が悪くなるということは、体内の水分をうまく排出できなくなるということでもあります。
コーヒーや紅茶の飲み過ぎに運動不足や発汗不足が合わさると、私たちの体内には、タプタプと音を立てて波打つほど水分がたまり、体がどんど冷えていきます。
英語での発音をCOLDといいますが、風邪が発熱を伴うのは、体温をあげて体内に残った老廃物を燃焼・消却しようとするため。
「発熱したら薬を飲んで、熱を下げなければいけない」という思い込みから鎮痛解熱剤飲んでしまうと、せっかくの燃焼が不完全に終わり血は汚れたままになってしまいます。
「病気になっては薬を飲んで症状を抑える」といういたちごっこを繰り返していては、血液はいつまでたってもきれいになりません。
「体をきれいに掃除して、健康になろう」と体の自然反応です。
病気にかかったら「自然の体を見直す時なんだな」と真摯に受け止め、生活を根本的に改善しましょう。
(※参考 血液の汚れを取れば病気は治る 石原結實)
少し長くなってしまいましたが、血が汚れるとどうなるのか、なぜ汚れるのかというのを紹介していきました。